隣との境界杭を立ち会いせずに業者に抜かれたため、隣家ともめています。(No.1756)

建物を改築するため、現在、旧家の取壊しが終わり、土地を更地にしているところですが、境界線の件で隣ともめています。というのは、旧ブロックを壊す際に双方で立ち会う旨業者に連絡したのですが、知らないうちにブロックが取り壊され同時に境界杭もなくなってしまいました。解体物の中を見ても杭は無かったと業者は言っています。ただ、取壊し前に写真をとっいたことから杭があったのは確かなので、再度測量していただき同じ位置に杭を打ちたいため隣に立ち会っていただいたのですが、隣は納得せず、勝手にここが元の位置だと言い張っています。業者の方が隣と話をしたのですが拉致があかず、妥協(双方の中心)以外、話にならないといって帰ってしまって立ち会ってくれません。そもそも、勝手に杭を抜いてしまったことに腹を立てているようです。妥協するなら立ち会うということだと思いますが、立ち会ったとしても、また話にならないと言って帰ってしまった場合、相手は放棄したことにはならないのでしょうか。
相手が納得するよいアドバイスをよろしくお願いします。
埼玉県 Y様 

杭が実際に存在したのであれば、勝手に杭を抜いてしまった業者に責任があります。但し、それまでにあった杭が国土地理院が設置した境界杭であれば、杭がなくなっても復元できるはずです。
また、国土地理院の杭ではなくても、杭を設置したときの測量図が残っていれば、その測量図から杭の位置を再現することができるはずです。
もし、杭を再現できる図面がない場合は、もう一度境界を設定する必要があります。この場合、相手の立会いなしには境界杭を打つことが出来ません。立会いをしてもらえないのであれば、現在では境界確定訴訟を起こすしかありません。
来年からは、訴訟を起こすより簡易かつ安価な手続きとして、筆界特定制度が導入されます。これは法務局に申請することにより境界を定めるものです。
費用の負担については、業者のミスで境界杭が抜かれたので、業者に請求できると思われます。
弁護士 渡邉功 


不動産売却の専任媒介契約をやめて一般媒介にかえたいが…。(No.1755)

マンションの購入に際して、現在所有している物件の売却を専任媒介契約で依頼しましたが、販売意欲を感じることができません。下限の媒介価格をかなり低めに設定してあるので、最低価格に近い価格で売れば必ず売却できるとの考えから動かないように思われます。幸いなことに専任売買契約が3ヶ月以上前に期限切れになっていたので、1万でも高く売りたい私としては一般媒介にかえたいのですが、問題が生じています。
最初に専任媒介契約を交わした際に、同時に確認書も交わしました。
これには「1.乙(R社)は後記の売却契約に基づき販売活動を進めるものとします。
2.販売開始後に査定価格以上の価格での購入申し込みがある場合、下記売却価格に係らず、諸条件調整の上、売却物件の売買について甲(國分)乙は合意することを確認するものとします」
という文と物件名と売却計画、担当部署が記載されており、売却計画の中には「5月14日、専任媒介契約の締結」の記載とその下に「5月〜7月には、売り出し価格2080万でこういう活動内容」…と12月14日までの予定が記されています。先方は「当社との専任媒介という契約があるので、お宅は一般媒介にはできない」とのことですが、当の専任媒介契約は8/14に切れていて、売却計画には専任媒介の更新などという項目はありません。その他、計画に記載されている事項は殆ど実行されていない状況なのですが、先方の言うように一般媒介への切り替えは不可能なものなのでしょうか。(ちなみに、売買契約書には下限の売買代金と期日の表示のみで専任媒介などの記載はありません)
ご教示いただけないでしょうか。
東京都 K様 

専任媒介契約の期間は、3ヶ月以内でなければならないと法律で決められています。
専任媒介契約が8月14日に切れているとおっしゃっておられますが、これが専任媒介契約の期間を8月14日とするという意味の条項があり、自ら期間延長の申し出も特になかったということであれば、契約は終了しています。なお、業者を変更する場合は、相手業者に「専任媒介契約は、期間満了によって終了している」ということを、書面で通知した上で行った方がいいでしょう。
弁護士 渡邉功 


隣家が2階建て住宅を土地一杯に建設中。骨組みの段階で、すでに家の中が暗いが泣き寝入りするしかないのでしょうか?(No.1754)

現在隣に分譲住宅を建設中です。2階建てですが、1戸が約30坪強の土地に一杯一杯建物を建てています。我が家との隣接側にはリビングの出窓とキッチンの勝手口がありますが、現在骨組みを組み立てている状態でもう家の中が真っ暗で昼間でも電気をつけないといられないくらいです。日も入らなくなるのでこれから寒くなると暖房代も今まで以上にかかると思います。私は外で働いておらず家で仕事をすることがあるし、体がそれほど丈夫でないので家でゆっくり休みたいと思うのですが、これでは一日家にいても落ち着きません。泣き寝入りするしかないのでしょうか?
広島県 N様 

N様のお住まいの地域が、境界いっぱいまで家を建ててもいい地域で、東隣に分譲住宅が建設中ということで回答させていただきます。(リビング出窓や勝手口は東側にあることが多いので、このように考えました。)
N様の家の南や西側がどうなっているかが問題です。そちらにも敷地いっぱいまで家が建っていて陽があたらないのであれば、日照権を理由に工事の中止を求めることが出来る可能性もあります。但し、日照権については、神奈川県のN様の事例にもある通り(事例No1753)、それを認めてもらうのは、非常に難しいのです。今までより暗くなったが、1日中部屋に陽が全く当たらずに真っ暗というわけではないのであれば、受任限度内と判断される可能性が高いのです。仮に日照権が認められたとしても、建物が建てられた後であれば、建物の一部撤去を求めることは相手に過剰な負担を負わせることになって、許されないと判断されることになります。
今の段階でできることは、書面をもって工事の中止を求めることができると思われます。分譲住宅であれば、所有者(売主)に対し、内容証明郵便でお送りしてはいかがでしょうか。もちろん弁護士名でお送りしたほうが効果はあると思いますが、その場合相談料と内容証明書類作成に数万円かかると思います。
何れにしましても、完成してからではどうしようもなくなります。早急に行動することをお勧めします。
事務局長 増田和幸 


建築中の隣家でベランダに日が当たらなくなる。何かよい解決策はありませんか?(No.1753)

はじめまして、こんにちは。
相談の内容は、私の家ではなくはす向かいの近所のAさん宅のことです。Aさん宅の隣の広い空き地に現在家を建築中です。二軒建つ予定で、現在は奥に一軒たてています。その一軒に私たち近所は腹立てているのです。それはAさん宅の二階のベランダに何も日が当たらないのです。洗濯物はいつもそこに干していたし、常に日が当たらない事はなかったのに。。。。Aさんは困って、建設会社に苦情を言ったところ、建築法に問題はない!屋根も完成して今更変えられない!もし変えても建設会社ではなく、依頼主が負担することになる!とか言ってきいてくれないみたいです。Aさんは建築会社通して依頼主にも言いましたら、今の金額がめいいっぱいでこれ以上負担出来ないと断ってきたようです。Aさんは直接話し合いしたいので、依頼主の住所を建築会社に聞いたら、プライバシーの問題で教えられないと断れたようです。このまま家が完成したら、一生日があたらないベランダで洗濯物を干す事になります。精神的にも大ダメージだと思います。
私は納得できません。家と家には最低限の日が当たるようにするのは最低限のマナーじゃないんですか?
Aさんにどうにかしてあげたくて相談お願いしました。
神奈川県 N様 

今回のご相談のような日照権に関することは、非常に難しい問題です。
日照権を理由に隣地所有者を相手に損害賠償を請求することが考えられますが、日照権を認めてもらうには、判例上かなり高いハードルが課せられています。家の中の部屋全てが長時間日陰になるようであれば、損害賠償の対象にできますが、そうでない場合は、受忍限度の範囲内と判断される可能性もかなりあると考えて下さい。
仮に日照権が認められたとしても、建物が建てられた後であれば、建物の一部撤去を求めることは相手に過剰な負担を負わせることになって、許されないと解されることになります。
また、法律では家を建てる側の権利も認められています。法的に違反していない建物であれば問題なしと判断されます。北側の家に日が当たるようにすることは、最低限のマナーと言えますが、法的には建ぺい率、容積率、境界からの位置、北側斜線などに違反していなければ、確認申請の段階で問題なしと判断されてしまうのです。
今回の場合、建築が始まり屋根まで完成しているとのことですので、まずは工事を中止することを求めてはいかがでしょうか。それを無視して工事を続行するようなことがあれば、工事の中止を求める裁判も考えられます。
問題が進展しないようであれば、一度弁護士に相談されることをお勧めします。
事務局長 増田和幸 


地震や台風災害で近隣の家よりも被害が大きかった場合、無料で補修してもらえる?(No.1752)

家を新築した後、地震や台風災害を受け、近隣同等以上の被害(壊れ方?)を被った場合は建築会社が無料で補修してくれるのでしょうか?
三重県 S様 

周囲より被災の程度が大きかったというだけでは、無償で建築業者に補修を要求する理由にはなりません。建物には建築された時期や構造などでそれぞれ個性がありますから、被災の程度が大きかったというだけでは、その建物に欠陥があったということはできないからです。もちろん、被災の程度が大きくなった理由が、建物の欠陥に基づくものであれば、補修を求めることができます。
弁護士 渡邊功 


契約前に聞いていたものと異なる構造材で建築中。変更してもらうことは可能?(No.1751)

現在建築中の者です。ハウスメーカー木造住宅にて建築中なのですが、構造材が話しに聞いていた物とは違う物が使われております。
契約前に話で聞いていたのは構造材は集成材で材質は米ヒバを使用しています。と言う事でしたが、集成材の材質はホワイトウッドが使用されており、営業担当に確認したところ営業担当は間違いを認めました。しかし請負契約書には集成材(EW)しか書いてなく材質までは記入してありません。営業は謝るのみで進展がありません。この場合変更は可能でしょうか?また解約は出来るのでしょうか?それとも泣き寝入りするしかないのでしょうか?集成材にホワイトウッドを使用する事は一言も聞いておりません。事前に知っていたら頼んでいません。
現在工事は棟上が終わったところです。今後の対応の仕方を教えて頂けないでしょうか?
福岡県 K様 

指定した建築資材が違うということですが、本来は元の指定した資材にすることを請求することができます。
但し、本件では書面が残っていないようなので、この点を何らかの形で証拠にしておく必要があります。また、本件ではすでに棟上まで終わっているようなので、完全な作り直しを請求するこ とは困難だと思われます。ホワイトウッドの資材が建築資材として全く使い物にならあいようなものであるならともかく、一応建築資材にはなっているので、契約の目的を達することができないとはいえないからです。
こちらからは損害賠償のみを請求することが可能であると思われます。
弁護士 渡邊功 


中古マンション入居後さまざまな不具合が発生。
中古物件の瑕疵保証範囲は?
(No.1750)

築20年の中古マンションを平成17年8月末に購入(契約)し、9月中旬に引っ越しました。
この物件について不動産業者のチラシにはリフォーム済ということになっており、
★室内全面改装物件
★平成17年3月・システムキッチン入替!・ユニットバス交換!・シャンプードレッサー付洗面台交換!・LD、廊下フローリング施工・洋室カーペット張替!・全室クロス張替!タタミ表替!・フスマ張替!木部塗装!
★平成12年 給湯器交換済!
★現況空家!即入居可!と記載されていました。
入居後、数々の不具合が見つかりました。
(1)風呂に給湯すると満水になるまでに50分もかかる。 原因:給湯配管の詰まり
(2)システムキッチンの引き出しが壁にこすれている。原因:取り付け時の未調整
(3)システムキッチンの引き出しが全体にずれた状態で取り付けられていたり、全体に隙間があり、その上換気扇上部に異常な隙間(ベニヤ板が剥き出し)。コーキング施工不良(コーキングしていなかった)部品の欠損 などなど 原因:取り付け時のミス、作業忘れ?(素人が施工したような雑な作業。)
(4)洗濯機給水栓の水漏れ 原因:蛇口の歪とパッキン不良
(5)玄関網戸は購入前は新品との説明を受けていたが実は中古だった。 原因:仲介業者と売主(企業)との連絡ミス?
(6)クーラーの配管用ダクトの蓋がない。(ベランダ側に粘土で蓋をしている状態。しかもひび割れていた)
(7)壁のガス詮のカバーが逆さまに取り付けてあった。(明らかに壁紙張替え時の取り付けミス。)
(8)システムキッチンの蛍光灯用電気配線が大変雑に(子供の工作のような)施工されていた為やり直しの要請をしたところ、工事中にショートしブレーカーが落ちました。修正工事をしてくれた電気工事士によると配線が極端に捻じ曲げられていたこでショートを起こしたという事でした。しかし、根本的に検査をしたわけではないので不安は残ります。
(9)洗面所付近にある床の点検口が固着し開閉不可能な状態
(10)破損していた窓上部の鍵を修理目的の為貸与したところ勝手に廃却処分にし謝罪の言葉もなく、新しい鍵も『無かった』の一言で終わってしまいました。
(11)共有部分である玄関に5ヶ所も穴があいていました。
などなど数々の不具合が発生し仲介業者に連絡し対処的に処置はしてもらっていますが、売主の担当者の態度が非常に不快であったため仲介業者に苦情を申し立てたところ「瑕疵に対応したからいいじゃないですか。本来、このような内容は契約後、2週間程度でなければ対応しない」と言われました
私共は当初よりそのような説明は一切受けておらず大変困惑しております。その上、これ以上の不服を申し立てないという差入書に署名、捺印するよう要求されました。とても誠意ある態度とは思えず許せません。
上記に色々書き連ねましたが、中古不動産に対しての瑕疵保障とは一体どこまでの範囲を言うのでしょうか?
仲介業者・売主の不動産売買における告知義務違反とはどとまでを言うのでしょうか?
私共は初めからこのような不動産と知っていれば購入をしませんでした。しかし、購入した以上泣き寝入りはしたくありません。どうか、良きアドバイスをよろしくお願い致します。
兵庫県 K様 

中古住宅に欠陥があった場合ですが、普通はその住宅を検分した上で買うことになりますので、一見して分かるような欠陥・不具合については、承知の上で買ったということになるので、修理や損害賠償は請求できません。
しかし、引渡しを受けてみたら、一見しただけでは分からなかった瑕疵(欠陥)が出てくることもあります。このような隠れた瑕疵については、瑕疵担保責任といって、売主に修理や損害賠償を求めることができます。
瑕疵担保責任を請求できるのは、隠れた瑕疵を発見してから1年以内です。
但し、この瑕疵担保責任は当事者間の特約により免除することが可能です。多くの場合は、売買契約書で瑕疵担保責任を免除する条項が入っています。
売主自らが宅地建物取引業者であるような場合は、そのような免除条項は許されないことになっています。
今回の場合ですが、現地で実物を見た上で購入していることが前提となっていますので、 一見して欠陥がわかるような箇所(玄関の穴など)については隠れた瑕疵とは言えず、承知した上で買ったということになると思われますが、他の欠陥については瑕疵担保責任を売主に追及することが可能かと思われます。また、事前の説明と異なった箇所については、契約上の義務が履行されていないということで、責任追求が可能と思われます。
弁護士 渡邊功 

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