家を購入した販売業者が撤退。
新しい業者が残りの区画を800万円も安く販売し、納得できません。
(No.1712)

2004年4月に家を購入しました。25画区更地で募集しており、建物とセットでの販売でした。私たちが買った土地建物セットが一番安く(モデルハウスはいくらかわかりませんが…)2759万で販売してました。その画区を購入し8月に住みだして今に至ってるのですが、4月になって私たちが買った販売業者が撤退しました。その知らせも手紙一通きて知りました。他の家の人と前販売業者について話していると、その人のところでは、もめたままの状況で手紙一通だけがきてその時に撤退した事を知ったそうです。もめてる内容というのも、契約時に地震保険に加入するとの事でお金も渡していたのですが、いざ入居すると地震保険がついていなかったそうです。前販売業者に問いただしたら、『お宅の家は色々とお金がかかったので地震保険のお金はその費用にあてました』と言われたそうです。他の住民にも話を聞くと、細々とした揉め事がいっぱいあるとのことでした。会社自体信用出来なくて、旦那と『引越ししたいね〜』なんて話してると、新しい販売業者がG.W.から販売開始しました。前の販売業者の時に10画区が売れ、残り15画区余ってる状態でした。なんと新しい販売業者が1980万〜という値で販売してきました。私たちの一番安い場所で800万円弱の差があり納得できません。こんなに安く販売すると次に引越しする時、私たちが買ったときより評価が下がり今後高く売れないのでは?と不安です。どうにかすることはできないものでしょうか?
大阪府 M 様 

これと同種の問題は、住宅・都市整備公団が分譲マンションを値下げ販売した時にすでに裁判になっています。値下げ前の購入者から公団に対し損害賠償を求める裁判が起こされたのですが、裁判所は損害賠償を認めませんでした(東京地判平成13年3月22日・判例時報1773号82頁)。価格が市況に左右される商品の販売においては、商品が売れ残れば値下げの可能性のあることは市場原理からいって当然であるからです。例外的に損害賠償を認めた判例もありますが(東京地判平成15年2月3日・判例時報1813号43頁)これは公団の団地の建て替え事業の際、従前の賃借住人に対して建て替え後の分譲住宅の優先入居を公団が約束したのですが、従前の賃借人以外への公募が全く行われず、数年後に公団が値下げして販売したというもので、しかも従前の住人には数年間公募が行われる予定がないことは知らされなかったというケースです。この時裁判所は、数年間は公募を行わないことを従前の住人にも知らせるべきだったと判断して、慰謝料の支払いを命じました。これは数年間公募が行われないという事態は公団が買い手のつかないような高い価額を設定したからであり、このような場合は公募はしばらく行わないことを説明する義務があるということからです。しかし、このときでも購入価額と値下げ価額との差額の賠償を認めたわけではありません。平均引き下げ利率は25.8%、平均引き下げ価額は854万8000円でしたが、認められた慰謝料は一戸あたり150万円でした。
今回のケースでは、販売業者も異なっており、現在の販売業者に対して何らかの法的責任を追及することはできません。また、従前の業者に対しても上記の判例のように損害賠償責任を追及することは困難です。
法律顧問 渡邊 功 


新築マンションの床暖房工事。内容が違っていて…。(No.1714)

先月新築でマンションを購入、引越しました。引越しの次の日に床暖房が図面とは違う位置についているのに気が付き施工会社に問い合わせたところ、向こうの手違いと判明しました。二面床暖房のところをもう一面増やす約束で工事を了承したのですが、工事が終わってみると図面どうりに戻っただけで二面の床暖房にされていました。工事は大掛かりで、家中埃だらけになり私自身の仕事も休んで2日間家に拘束されたあげくに…。工事前に担当の方に何度も三面になる旨確認をとり、床暖のスイッチを触りながら「このスイッチは三つになるんですよね?」とまで確認したのに…。担当の方に苦情を言ったところ配線の関係上、三面にするなら廊下や寝室のフローリングまでも剥がし、貼りなおす必要があるらしいとのこと。先日の工事でダイニングのフローリングを剥がしたのに、自然木のこだわりのマンションなので購入しました。2LDKの半分以上の床のやり直しでは新築と言えない状態だと思います。
施工会社に保障してもらえないのでしょうか?たとえば、不動産業者に今の中古での査定金額を出してもらいその金額と購入時の差額は保障してもらえないでしょうか?
大阪府 O 様 

かなり困難であると思われます。図面と実際の工事内容が異なっていた場合、図面どおりにするよう請求する権利はあります。また、工事の完成が遅れたことによって被った損害も請求することができます。しかし、それ以上のサービス(本件では、床暖房を3面にするということ)は、契約上は当然には出てきません。もちろん業者との間で3面にするというサービスを行うことについて合意していれば、その合意の内容が新たな契約になりますので、そのサービスを請求することができます。本件の場合、業者との間でそのような合意がなされていたようですので、法律上の権利として3面にするよう請求することはできます。もしサービスとして3面にするということを書面で残しておけば、それによって請求できるでしょう。しかし口頭のみでのやりとりでは裁判での立証が困難だと思われます。また、3面にするためには大掛かりな工事になり多額の費用がかかるような場合であり、損害賠償的な意味合いをこめたサービス内容としては不適切だと判断される可能性が高いと思われます。また、床工事によって新築といえなくなっているのではないかという質問ですが、引渡し直後に行われている補修の一環ですし、新築ではなくなっているという前提で損害賠償を行うのは困難かと思われます。工事の過程で部屋に傷などがつき、その痕跡が残存するなどの事情があれば別ですが、そうでない限りは難しいでしょう。
法律顧問 渡邊 功 


マンションの駐車場。
使用しない隣人の分を借りていたが、返却の申し出があり…
(No.1715)

平成10年にマンションを購入。1軒に1台の駐車場しかなかったが2台必要なことを営業担当者に言うと同階の隣人が駐車場を必要としないためこの方の名義で借りることになった。しかし、後々「使用したい」などのトラブルになるのは嫌だったので営業者を通して承諾書を作成してもらい署名を頂いた。先日、その隣人より娘さんが帰ってくることになったから駐車場を返して欲しいとの申し出があった。承諾書の内容には
1、駐車場の使用することを認める。ただし期限はなし。
2、当家が駐車場料金を払う。
3、当家は駐車場が不要になった際はその旨を隣人に申し出て管理組合に返納する。
という内容。まだ駐車場の必要性があるのでこの申し出には応じられないことは答えたがどうにか検討して欲しいとのこと。営業担当社には相談したが難しいケース…とこの会社を通して管理会社に相談し後日話し合いの方向へという予定です。実際問題どう対処していったらよいのかお聞きしたいです。
福岡県 H 様 

本件ではマンション管理会社と隣人が契約をし、さらに隣人と転貸借契約を結ぶ形になっています。その転貸借契約の内容が相談者が書いた内容だとすると、期間の定めがない契約ですから、解約の申し入れがあれば契約が終了することになります。借地借家法の適用がある事例と違い、駐車場の場合はそのような特則がないため、解約の申し入れによって契約は終了します。この契約では相談者に駐車場を貸すことについて何ら経済的利益を得ていないことや隣人に駐車場の必要性が生じていることを考えれば、隣人の解約申し入れを不当ということもできないでしょう。マンション管理会社や販売会社に間に入ってもらって調整してもらうしかないと思いますが、隣人が駐車場を要求する限り難しいと思われます。他の駐車場が見つかるまでの猶予期間をある程度貰うように頼んでみてはどうでしょうか。
法律顧問 渡邊 功 

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