借地に家を建てて10年。この場合、
支払った土地代の半額は返ってくるでしょうか。
(No.1601)

 現在、借地に家を建てて10年になります。土地は夫の親戚の土地をお借りしています。夫と親戚の口約束で、土地の値段の半額を現金で払い、残りを後払い(うちの都合のよい時に支払う)。全額支払った時点でうちのものになり、それまでは、借りているという事になっており、毎月々借地料を支払っております。
 私どもの考えとしては、この家には 一生住むつもりはなく、同居している親が亡くなった時点で、中古マンションを購入するか、賃貸マンションを考えております。このまま、借り続けて購入しないとなると、支払った土地代の半額は返ってくるものでしょうか。契約書などはないそうです。家を建てたときは、購入することに何の疑問も思わなかったのですが、年とともに考えも変わり、年をとったら身の回りをコンパクトにして、暮らしたいと思うようになりました。どうぞ宜しくお願いいたします。
平成16年12月29日付 北海道 T様 

 土地の登記簿上の名義は、まだ親戚の名義であるとの前提でお答えします。
 まず、質問者のほうから「土地はいらないから、代金の半額を返してほしい。」と相手に請求することはできません。売買契約そのものは、有効だからです。こちらが請求できるのは、「代金残額と引き換えに、土地を引き渡してください。」という内容のものになります。ただし、売主の親戚の方が、「もう、土地の売買契約はなかったことにしよう。」と言い出した場合は、互いの合意のもとで契約を解除できること
になりますので、代金残額を返してもらうことができます。ただし、代金の半額をすでに支払ったことの証明責任は質問者の方にあります。
 ご質問によると、口約束で契約書もないということですが、半額分の代金の領収書もないのでしょうか。そうなると、相手が「代金は全く貰っていない。」と言い出した場合に、非常に厄介なことになります。この場合は、代金を支払った証明が出来ないために、お金を返してもらうことが出来なくなる場合もありえます。
法律顧問 渡邊 功 


中古戸建て住宅の水漏れトラブル(No.1602)

今年8月末に中古戸建を購入しました。売主との契約時の付帯設備及び状況報告の際は廊下の床鳴りの報告を受けましたが、その他は特に問題なしということでした。ですが引渡し日に雨漏りが見つかり、契約後2ヶ月以内ということで売主側に修繕をしてもらっています。
最近さらにキッチンの床に水漏れが見つかりました。(原因はこれから調べます)
水漏れ箇所には痛んだ床の上に木目調の粘着シートが張ってあり、明らかに過去にも水漏れした形跡があります。(不動産屋を通し売主に確認中)
売主がこれを認知していた場合、契約後4ヶ月たった今修繕費用を請求することはできるのでしょうか?
平成16年12月26日付 神奈川県 N様 

 購入した住宅に欠陥があった場合、「瑕疵担保責任」というものが売主側に生じ、買主は、欠陥の修繕や損害賠償を請求することが出来ます。この瑕疵担保責任が追及できる期間は、民法という法律で欠陥があることを知ったときから1年間とされています。
 しかし、中古物件の場合は、ある程度物件の傷みなどが予想される場合も多いことから、多くの契約書では予め瑕疵担保責任を免除する規定が入っています。このような責任免除の規定がある場合は、原則として売主に責任を問うことは出来ません。ただし、売主が欠陥があることを知っていながら、それを買主に隠して売買を行ったような場合は、責任免除の規定があっても、責任を追及することが出来ます。また、売主が不動産業者であった場合は、責任免除の規定はあっても、無効とされますので、責任を追及することが出来ます。ご質問のケースでは、期間の関係では修繕を申し出ることにはなんら問題はありませんが、契約書の中で責任免除の規定が入っているかどうか、もう一度確認してみてください。入っている場合は、水漏れの欠陥を売主が知っていたかどうかが問題になってきます。売主自身が修繕が行われたことと水漏れが直っていないことなどを知っていれば、瑕疵担保責任を追及することが出来ると思われます。
法律顧問 渡邊 功 


新築住宅の雨漏り。賠償問題にならないのですか?(No.1603)

家を建てて1年9ヶ月なのですが早3回以上は雨漏りがしました。そして今回は6ヶ所も雨漏りなのです。今までは、ただ単になおしてもらって良かったのですが、こうも続くと納得できないし、もう業者を信用できなくなり、怒りが込み上げてしかたありません。
この場合、賠償問題にはならないのですか?もう腹がたって眠れないのです。ぜひ、検討のうえ返事をよろしくお願いいたします。
徳島県 M様 

この質問の件は、請負契約における瑕疵担保責任の問題(民法634条)になると思われます。この場合、注文者であるあなたは、瑕疵(欠陥のことです)の修理を請求することができるのはもちろんですが、修理とともに損害の賠償を請求することもできます。また、業者が信用できない場合は、修理を請求する代わりに、修理代を請求する事もできます。この場合でも損害の賠償を請求することができます。
ただし、請求できる損害の範囲については、気をつけてください。雨漏りから生じた損害全てが賠償の対象になるわけではなく、そのような欠陥から通常生じる損害に限定されます。例えば、雨漏りで痛んだ床や壁については損害賠償の対象になりますが、高価な骨董品が、たまたま雨漏りする天井の下においてあったために傷んでしまったような場合は、その骨董品は損害賠償の対象にはなりません。
なお、気をつけなければいけないこととして、損害賠償請求できる期間に制限があることです。質問ケースのような「土地の工作物」の場合は、5年または10年(何で建築されているかによって変わります)ですが、それ以外の場合は、引き渡し後1年が経過すれば、請求できなくなってしまいます。また、住宅のような「土地の工作物」の場合でも、建築する際の契約の中に、瑕疵担保責任が請求できる期間を短くする特約が入っていることが少なくありません。質問者の方も、一度契約書を確認してみてください。
法律顧問 渡邊 功 

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